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写メ日記写メ日記
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駅ビルの植え込みに住んでる猫。
黒猫だからジジって名付けて可愛がってます。
呼ぶとにゃーんって鳴いて植え込みから出てきてくれる。
今日は寒かったみたいで膝に乗ってきてしかもこのあと膝で寝ちゃった。可愛い。
友情出演は友達です。



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天丼が食いたくなって買いに来てみたらなんだかめっさ混んでてお外待機。
一人飯でしかも外に並んでもこんな時間に飯でももう気にならない年。




5月25日の翔平。
実は、ワダチの「轍」という字が気に入ってます。
この子の名前は物語全てを表すキーワードなのですが、まぁそれはいいとして、漢字表記に…しようかなぁ…。
カタカナにしたのは、主人公が翔平で視点も翔平なので、翔平のバカさがでればなぁって思ってだったのですが、よく考えたら漢字使う機会がなくなっちゃって勿体無い。

1話は二日間盛り込んでしまったのですが、この話は1日分を1話にすることにします。
なので他と比べてとっても短い…。
一応全38話予定なので短い方が読みやすいことでしょう。


GIVE and TAKE
AKI&NAOTO&REO





その日は凄く爽やかな匂いがした。
水色に光り続ける空。夏はもうすぐで、少し強いけど軽い風が広い草原を通り抜けて。
川に続いてる芝生は綺麗な緑色で、この周辺に住んでるガキが遠くはしゃぐ声がする。
白い雲が細く放射状に伸びていて、水のせせらぎも気持ちいい。

みんなみんな、この風景の中ご機嫌だった。
年に一度あるかないかという素晴らしい日に、だけれども亜樹の心は全然ご機嫌じゃない。

確かに夏は近いけれど少し涼しい風はずっとあたり続けてたらなんだか少し寒くなってきて、思わず肩を震わせた。
考えてみたら、亜樹はもう4時間もこの斜面に座り込んでるのだ。
もうすぐ5時。だんだんと日も影る頃。
そろそろ帰るか場所を移動するかしないとなぁっては思ってるけど、なかなか行動に移せないでいる。

まず帰る気はない。
過保護なパパとママとお姉ちゃん達はすごく心配してるかもだけど、亜樹が悪い子だっていうのは分かってるからきっと探しに来たりとかまではしない。
もしかしたら三上姐さんとかには連絡してるかもしれないけれど。
でも今日は姐さんにはどこ行くか言ってないから大丈夫。

移動…はしてもいいけど(あったかいとこにね)、でもなんだかまだここにいたい気分。
最悪な気分が、こんな最高なとこにいたら少しはなくなるんじゃないかなぁって思うんだ。
まぁそう思って4時間いてもダメなんだけど。

考えてたらまた思い出しちゃって、涙がじんわりしてくる。
もう、こうやって泣いたりするから亜樹は子供だって言われるのに。

堪えようと思って俯く。
爽やかな午後。
どんより曇った亜樹の心。
すると、空気には似合ってるけれど亜樹の心には似合わない爽やかな声がした。

「大河内!」

亜樹を呼ぶ声。
それがあんまりにもおっきい声だから、びっくりして亜樹の涙は止まってしまった。
振り返るとそこには直ちゃんがいた。

「直ちゃん言うなっつぅの!何してんだよこんなトコで?」

…訂正、クラスメートの原田直人君。
亜樹ってば今テンション最悪なのに、なんて鬱陶しい人にあっちゃったんだろう。

「べっつに!」
「わっひっかくなよ!お前猫じゃねぇんだから!」

別に座っていいなんて言ってないのに直ちゃんは亜樹の隣に座った。
直ちゃんは犬の散歩中だったみたいで、直ちゃんとおんなじででっかいゴールデンレトリバーが草原を駆け回る。
それを見たらなんかまた涙が出そう。

「…直ちゃんのバカ。なんで亜樹はこんなちっちゃいままなの?」
「はぁ?なんで俺がバカなんだよ!?」
「直ちゃんがバカなのは本当でしょおー?だってこないだのテストも2点だったじゃん!」
「お前だって3点じゃねーか!」

直ちゃんに怒鳴られて、亜樹はまた悲しくなってきて体育座りした膝に顔を埋めた。
そしたらフェミ…フェマ…フェミニ…?フエマニアな直ちゃんは慌てたみたいでおどおどした声を出して亜樹の背中だとか頭だとかをなでなでする。
また子供扱いされてる!亜樹は怒りたかったけど、でも優しくされてるのがくすぐったくて大人しく膝に顔を押し付けてた。

亜樹と直ちゃんはクラスで一番を争う馬鹿で、よく新藤君にあまり馬鹿過ぎると退学にされる!って言われて勉強させられてる。
いつもはこれに零央ちゃんこと鮎川零央君が一緒で、みんなからは馬鹿トリオなんて言われたりしてるんだけど。

「あっれ、大河内と原田じゃん!」

………って思ってたら零央ちゃんも来た。
零央ちゃんは空気読めないしオタクだしチャラ男だし気持ち悪いしこないだのテスト0点だし会いたくなかったなぁ(F組ではわざと0点取る人もいたけど零央ちゃんは本気でやって0点なのだ!)。

「うげっお前香水くさっ」
「へっへーんさっきまでディスコで踊っててさぁー」
「バべルかよ!キモイよ零央ちゃん!」

直ちゃんはともかく零央ちゃんと…なんてすっごく不本意だけど、なんだかんだで仲良しな3人組です。
とっさにバベルって言ったけど、なんか違うかも?

「バべルって何ー?」
「腕鍛える奴じゃね!?」

正しくはバブルで、バベルは塔の名前で、腕鍛えるのはバーベルなんだけど、亜樹達はバカだからそんなことは知らない。
零央ちゃんはお酒臭くてタバコ臭くておまけに香水臭くて、とてもじゃないけど隣にはいて欲しくなかったから少し離れたとこに座らせた(直ちゃんの犬が近寄ってこれない臭さ!)。
…それに零央ちゃんいると貧乳萌え~とか言って抱き付いてきたりして気持ち悪いし。

「で?なんで集合してんの?」

空気読めない零央ちゃんは重たい雰囲気(まぁ亜樹だけだけど)なのにしつこくねぇねぇって聞いてくる。
反対側の隣では直ちゃんが「気分悪いなら叫べ!気持ちいいぞうおおおお!」とかやってて鬱陶しいし、本当にもう、この二人にだけは今は会いたくなかったよ。

「鮎川!大河内は今すっげぇご機嫌ななめなの!ぽっとしとこうぜ」

…直ちゃんも大概空気読めないよね。しかもそっとしとこうぜって間違ってるし(ご機嫌ななめとか子供扱いしないで!)。
もうやだ。しんみり出来なくなっちゃった。
亜樹が溜め息ついてたら更に空気読めない零央ちゃんの馬鹿が、言っちゃいけないことを言った。

「え、何。亜樹チャン男にふられちゃったんでちゅかぁ~」


こんのKY馬鹿!!!!!


バッて全身の毛が逆立つ感じがした。背中がピンて伸びたから、二人はびっくりして亜樹のことを見る。

「…………あり?図星?」

もうそれ以上喋らないで!
でもこんな反応しちゃって、まさかバレないはずがなくて、そう思ったら怒るっていうか、しゅんってしちゃって、亜樹は俯いた。

「…亜樹ね、子供過ぎて我が儘で手がかかって、もう嫌だってシイ君が言ったの」

本当は今日、デートをしてるはずだった。
付き合って1ヶ月しか経ってないのにもうふられてしまった。
そのまま帰るのも嫌で、ずっとぼーっとしてたんだ。

別に、本当は亜樹はシイ君のことそんなに好きじゃなかった。
でも、シイ君が亜樹のこと好きって言って1ヶ月ずっと好き好きって言うから、亜樹もシイ君のこと好きになったのに。
好きにさせておいて今更捨てるのなんて酷い。

「確かに大河内我が儘だもんなー!」
「…でも我が儘でいいってシイ君言ったもん」

やっぱりデリカシーのない零央ちゃんはアハハッて笑って、亜樹の方に近寄ってくる。
さりげなく逃げてから、亜樹はもう一度俯いた。


「悲しいよぅ…」

これで同じようにふられたのは何度目だろう。

亜樹の背がもう少し高かったら違ったのかな。
亜樹がもう少し馬鹿じゃなかったら違ったのかな。
亜樹が妹じゃなくてお姉ちゃんだったら違ったのかな。

亜樹が我が儘なのは知ってる。
でも、グタイテキにどこが我が儘だったのか分かんないの。
突然突き放されても、何が悪いのか分かんないの。

だって子供だもん。馬鹿だもん。
ただ悲しいの。


「お、おい~泣くなよぉ~」

自分で追い討ちかけといて亜樹がしゃくりはじめたら零央ちゃんが慌てだした。
直ちゃんも慌てて、直ちゃんの犬も不思議そうに亜樹の顔を見てる。

「お…俺だっていつもふられてるし!」

零央ちゃんなりに励ましてくれようとしたのか零央ちゃんがそう叫ぶ。
そういえば!って思ったら思わず顔を上げちゃって、涙でぐちゃぐちゃな亜樹の顔を見て零央ちゃんが笑った。

「くるみにもいつもキモいって言われて逃げられるしさぁ、林原センセーも相手にしてくんないだろぉ?今日だって沢山女の子にふられてきたよ!」
「でも零央ちゃんはみんな本気じゃないじゃん…」

簡単に慰められるのが嫌で、亜樹はフンって鼻を鳴らして零央ちゃんから目を逸らす。
すると視界に入った直ちゃんも手を上げた。

「俺も俺も!俺だって麻衣にいっつもアタックしてんのに相手にされねぇぞ!俺はいつだって本気なのに!」

確かに直ちゃんは本気だけど…だって麻衣には好きな人がいるからしょーがないじゃん(直ちゃんは知らないけど)。
亜樹はまたフンってして、正面に座ってた犬に飛び付く。
柔らかい毛に顔を埋めるとあったかくてなんだか落ち着いた。

「また好きな人作りゃいいじゃん」
「そんな簡単なことじゃないんですぅ」
「大河内!根性だ!熱くアタックし続ければいつかは…!」
「亜樹は直ちゃんとは違うんですぅ」


犬の毛並みの中から空が見える。
太陽が黄色く輝いてる。
もうすぐ夕方だ。
爽やかな午後。爽やかな匂い。
でも亜樹の心は全然爽やかじゃないはずだったのに。

なんだか匂いに負けて顔がにやけてしまいそうだ。


「大河内ぃ~機嫌直せよぉ」
「新藤が言ってたぞ!ノーヤク口に苦いッスって!シイ君とやらはきっと大河内のいい農薬になったって!」
「農薬って野菜じゃん。大河内は野菜じゃねぇよ?」
「それでいいんだよ!なんかこんなこと言うのが頭良いんだよ」
「待ってろよぉ、今俺が農薬買ってきてやるからそれ飲めば…(死にます)」

正しくは良薬口に苦しなんだけど、亜樹達はバカだから分かんない。
でもあんまりにも零央ちゃんと直ちゃんがバカだから、なんか亜樹もバカのまんまでいいかもしれない。
凄くくだらないことで悩んでたような気になってきた。

空はだんだんピンク色に染まってくる。今日は夕焼けまでが爽やかだ。
子供はみんな帰る時間。
あと少しだけここにいたら、亜樹の心も完全に負けて、爽やかになる気がする。

「直ちゃん、零央ちゃん」

亜樹は鼻が詰まった情けない声で二人を呼んだ。
両側からハイッ!て返事が聞こえる。
二人ともバカでバカで仕方ないのに、亜樹のこと慰めようって頑張ってくれてるんだ。

「あそこまでお空が全部ピンクになるまで、一緒にいてくれる…?」

そしたらきっと亜樹もまた元気になれるよ。
二人はバカらしく、おうよ!ってでっかい声で返事した。



13.ピンク色の空まで。
なんかこういうバカな人達のやりとりが好きだ。
日常生活に支障ある程言語能力がない。

写真が沢山欲しい。
色んなところの色んな角度から撮った奴。山でも海でも人混みでもイタリアの石畳でも教会でも渋谷の道路でも学校でも会社でも祭りでも横浜の夜でも水たまりでも草むらでも部屋の中でもなんでも!
全部頭の中にしまい込んでどんな情景でも生きたまま文字に描けるようになりたいなぁ。
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